さよなら、いつか。①―幕末新選組伝―



「原田さん、私あがるのであっち向いててくだひゃい・・・。」



よろよろと足取りも定まらないけど、なんとか浴槽から上がって脱衣場へ向かった。




───ズルッ



「へ?」



「あぶねぇっ!」



足を滑らせて転びそうになった私を原田さんが支えてくれた。



「大丈夫か?」



「は、はい。」




この姿勢はヤバいっ!



「気をつけろよ。」




原田さんの優しい言葉に頷いて、歩き出そうとするけれどさっきよりも朦朧としてきてもうまた転びそうになる。



「我慢しろよ?」




そんな私に見かねたのか原田さんは私をひょいと持ち上げた。 




いわゆるお姫様抱っこ。




きゃああ!エロいエロい!




今すぐ下ろして!と叫びたいけれどそんな体力もない。