原田さんはだいぶ細身な方だったから今まで気づかなかったけれど、凄く筋肉質。
がっちりと肩幅もあって、広い背中はまさに男の人。
「み、見んじゃねぇよ。」
恥ずかしそうに顔を赤らめて原田さんに言われてから凝視していたことに気付く。
「ごめんなさい!」
慌てて壁の方を向いた。
私たちは二人とも背中合わせになる形で壁を見つめていた。
こんな状況になると何を話せばいいかわからない。
それにしても…。
「はぅ~…。」
段々逆上せてきた。
かれこれずっと入っているからな。
頭も朦朧としてきて、視界がぼやけてきたし。
「原田しゃん…。」
噛んじゃった!
「…フッ。なんだ?」
がーん。
原田さんに笑われた…。
「逆上せてきちゃったみたいです。」
「はぁ!?」

