「ん?誰かいるのか?」



誰かいるのか?じゃないよ!



確認してから入ってきてよ!と怒鳴りたいところだけど、風呂から出たら私の裸が露わになってしまう。



胸ないのバレちゃう!




…じゃなくて、どうしようどうしよう!




手拭いを取りに行くにも洗い場に置きっぱなしにしてしまっているから、アウト。



他に隠せそうな物もないし…。



せかせかしている間にもその人は近づいてくる。



こうなったら、知らない人であることを祈るしかない!




そしてその人とはかかわりを持たないようにして過ごしていこう!




「んん~?」



徐々に湯気が晴れて出てきたその人は、一番会いたくなかった人。



背が高くて、暫くぶりに見たそのお腹の傷。



まぎれもなくその人は原田さんでした。