「それより、あの莫大な回数のため息は何?」 ぎくり。 …意外と核心に迫る質問をしてくるな。 「お、大人の事情ってもんがあんの!」 俺もまだ17だけれど、本当のことを言ったら馬鹿にされるだろうから適当に誤魔化しておいた。 「ふーん。俺てっきり失恋したのかと思ったよ。」 ぐさり。 こ、こいつ。 可愛い顔してなかなか鋭い・・・。 あまりにも図星だったもんだから何も言えなくなってしまった。 「もしかして当たり!?話聞いてあげるよ!」 途端に瞳を輝かせて俺を見つめてきた。