「上の命令だから、しょうがなくね。べっ、別に翼のことを疑ってるとかからじゃないからねっ!」
そんなにムキにならなくても。
必死に俺をフォローする篠原を見ていたら、また可愛い、と言いたくなったけれどぐっと堪えた。
真っ白い肌に、柔らかそうな黒髪、綺麗な瞳からはとても一つ下とは思えない。
その童顔からかもっと年下に見える。
「それは甲子太郎からの命令?」
「違うよ。甲子太郎さんは翼にそんなことさせない。」
まっすぐなその瞳は、それが真実だと物語っていた。
甲子太郎が俺に監視を付けさせていたら、少しショックだったからほっとした。

