さよなら、いつか。①―幕末新選組伝―



それは、恍惚な赤。




キンさんの顔は真っ赤に染まっていた。





いつになく儚げな表情。




「もう、苦しいじゃないか・・・。」





ケホっと咳をしながらも、キンさんはどこかしら幸せそうににやついている。




「・・・すまなかったね、左之助。」




素直に目を伏せて謝るキンさん。





珍しいな。





「い、いや。」




原田さんもそんなキンさんの様子に感づいたのか、言葉がどもっている。





またひとつの疑問が生まれた。