さよなら、いつか。①―幕末新選組伝―




《変顔をしろ。》




「あはははは!」





「キンさん、早くやってくれよ。」




「・・・・。」





「なんで恋悋が出ないんだい!?」





キンさんは悔しそうに頭を抱えた。




自分の過去の恋愛を聞いてほしかったのかしら。





それからキンさんは、綺麗な顔をこれ以上ないくらいに崩して、みんなを笑わせてくれた。





「次は左之助!ほら。」




ごくり。





なぜか私が生唾を飲んだ。




サイコロが板の上をコロコロと転がる。





これをきっかけに、私たちは原田さんの過去を知ることになる。