そ、それだけ!? 「折角斉藤さんの弱みを握れると思たのに…。」 「たった、それだけ!?他に色恋沙汰のなんかとかないのかよ!」 「ない。」 一刀両断。 まさにこのことをいうんだな、と思って苦笑した。 「あぁつまんないねぇ!アタシは恋沙汰がききたいんだよ!」 つ、ついにキンさんの本音が落ちた。 なるほど、キンさんらしいな。 私に初めて会ったときといい、キンさんは恋愛トークが好きみたい。 「じゃあ、次はアタシ!」 そう言ってキンさんは豪快にサイコロを転がした。 出た目は、4。