さよなら、いつか。①―幕末新選組伝―



すごろくの台紙には、色々な命令が書かれている。





変な顔をしろ、とか好きな人の名前を暴露など。




書かれていることは現代のものとさほど変わりない。





「二人でするのもなんだからね、誰か通り過ぎるのを待って引っ張り込むさね。」





キンさんがそう口にしたと同時に、曲がり角からあの人たちが出てきた。    





なんていいタイミング!





「斉藤さん、原田さーん!」




二人を呼び止めると、驚いた顔をしながらこちらに歩み寄ってきた。





「一緒にすごろくしましょ!」





「双六か。久しいな。」





「・・・・。」




原田さんは興味を示してくれた。





斉藤さんは・・・




まぁ、良しとして。





「左之助はここ、一はここに座るといい!」




キンさんがばんばんと木製の床を叩くと、二人はそこに腰をおろした。