その日はキンさんの手伝いもあって仕事はすぐに終わり、気づけばもう空は紅に染まっていた。





「キンさんありがとうございました。とても助かりました。」





今度はちゃんとキンさんの目を見てお礼が言えた。





1日一緒に働いて、すっかりキンさんに懐いてしまった自分がいる。





「これから毎日来るんだから礼なんて言わなくたっていいんだよ。アタシもちゃんともらってるから!」





そういって手でお金の表現をするキンさんに思わず笑ってしまう。





沖田さんも明るく優しいけれど、キンさんはまた違うそれを持っている。





私もこういう人になりたいな。





芯がしっかりしていて簡単には揺らがない、そんな強さを持った人。





キンさんを見ると沖田さんの面影がある笑顔でにっこり微笑んでくれた。