さよなら、いつか。①―幕末新選組伝―


「姉のアタシが言うのもなんだけど、アイツなかなか悪くないとは思うんだけどね。どうだい?」





どうだい?って聞かれても・・・。






答えを探すのに時間がかかる。





「・・・沖田さんは凄い人だと思います。剣においても、人格においても、容貌においても。私は・・・。」





私は、何?





沖田さんといるとなぜか頬熱くなって、どきどきする。





名前を呼ばれるといつか聞いた気がして不思議な気分になる。





「よくわかんないです。」





よくわからない。





これが私の正直な意見。





「随分真面目に答えてくれるね!」





キンさんは、ははっと声高く笑った。





は、恥ずかしい!





今考えると冗談で聞いてきただけだよね!?