「また怒られてるんですか?」
声のする方に振り向くと沖田さんが立っていた。
今日も沖田さんは綺麗。
思わず見とれてしまう。
「原田さん、また芹沢さんが問題行動を起こしたそうですよ。」
なにやら沖田さんと原田さんが話し始めた。
「あ?今度は何したんだ?」
「なんでも道を通さなかった力士達と乱闘になったみたいで。死傷者もでたそうです。」
「…ったく、あの人はどうも好かねえ。」
芹沢さん?
私が頭にクエスチョンマークを浮かべていると、沖田さんがそっと教えてくれた。
「芹沢さんは八木邸に住んでいる筆頭局長だよ。」
八木邸。
私たちが住んでいる前川邸の横に建っていて、どうしてか近寄りがたかった場所。

