「ねぇ、吉鷹さん。私吸血鬼が嫌いなの」


昼休み。昼食を食べながら柊は、遠くを見る目で、ぽつりと話しかけてきた。


「どうして?」


卵焼きを口に運びながら問いかける。


学園の中庭で、緑の自然に囲まれながらベンチの上で、昼食を摂っていた。


「だって、いつ大好きな人を殺してしまうか分からないし、それに…」


「それに?」


手を止める柊。うつむきながら言葉を続ける。


「それに…、いつかは吉鷹さんは私を置いて死んでしまう…」


「…?」