「離れるなんて嫌だ!!」


強く口調で、今度は柊が抱きしめてきた。


「最低でも、私はそんなことは思っていない!!だから、離れるだけは絶対に嫌だ!!」


子供のように、大声で強く抱きしめられる。


「柊さん…」


俺はもう一度、柊の背中に腕を回し、抱きしめた。


「安心するまで、落ち着くまでこうしよう」


抱きしめる柊の首が、頷くのが分かった。


俺達は、床に座ったまま、お互いの体を寄せあいながら抱きしめていたのだった。