目の見えない吸血鬼との求婚

目を瞑り、大声を出した。


「やめろぉぉッッッ!!」


精一杯の力を出すと、動かなかった体が、自由に動いた。


「いたッ!!」


柊の体を突き飛ばすと、壁に体当たりした。


その隙に、柊から離れる。


体の震えが止まらない。両手で抱きしめる。


「うっ、ううぅぅ…」


頭を打ったのか、頭を押さえながら起き上がる柊。