目の見えない吸血鬼との求婚

初めて見た柊の顔にうっとりしていた。一年の柊舞古都と同じ顔だったからだ。


「……ッ!!」


急に柊の顔が歪んだ。


「どうした?」


何も言わずに、苦しそうに歪んだままの柊の顔。


その表情で、すぐに五秒が経っていたと悟る。


慌てて柊の手に持っている白いお面に手を伸ばし、顔につけてあげる。