目の見えない吸血鬼との求婚

俺はそれが何なのか分かると、怖くなった体を両手で抱きしめる。

その時だ。自分の体に異変を感じた。


(あれ、なんだ…?)


視線の先にいる母親の姿が歪んでしまう。意識が遠くなると感じる。


しっかりしろ!!と自分の頭を左右に振り回す。
が、歪む母親の姿と変わらない。

(どうしたんだよ…。しっかりしろよ!!)


頭痛が激しく増すにつれ、もうだめだと感じる。


俺は、その寝室の前で倒れてしまった。