目の見えない吸血鬼との求婚

その日の放課後、図書室に寄った。

来る前、俺は二年の柊に調べてから帰ると言い残してきた。


時刻を見ると、四時を過ぎていた。

俺は気にせずに、吸血鬼と殺人鬼についての本を探す。


東側の本棚に行くと、お目当ての本を見つけた。


「吸血鬼と殺人鬼について…」


運よく隣同士に並んでいたので、内心は良かったと感じた。


二冊の本を持って、テーブルに着いた。


深呼吸してから俺は、一冊目の吸血鬼の本を開いた。


パラパラと本をめくる音だけが、図書室に響く。


滅多に来ないのか、係と俺しかいないことに気づいた。


「ん?」


ふと気になり、めくる手を止めた。


目に留まった文章にこう書かれていた。