目の見えない吸血鬼との求婚

「吸血鬼になっても、お面で隠せる。みんなが怖がる必要もなくなるし、襲われないから」

「…そうだったんだ」

柊の話によれば、お面がないと生きていけないらしい。

お面を外してしまえば、吸血鬼となり、人々を殺してしまう。正直、大変だと思った。

自身では婚約は認めていないが、両親の前では、演技をする。

好きではない吸血鬼との求婚。普通ならあり得ない。

二年二組まで送っていき、俺はそのまま自分の教室へ行った。

「遊兎!!」

名前を呼ばれた方に振り向いた。

そこには、一年六組の森岡傑だった。

髪は傷みがある、スポーツ型。制服は乱れており、寝癖が酷かった。

中学校からの友人であるが、クラスは違う。