「違った?」

「えっ!?あっ、いや…。そうだよ」

うなずく。

「何を知りたいの?」

「…そのお面、どうして毎日つけているのかなって」

初めて、話すことに軽々しかったのか。

そう口にするのが、恥ずかしくなる。

「それは、このお面を付けていないと駄目なの」

「どうして?」

柊の言葉の意味が分からなかった。

「すぐに吸血鬼になってしまうから。それに、みんながいる教室に入れなくなるから」

何て、答えてあげたらいいのか。冷や汗が、額から、出てくる。