そのままベッドに倒れこむ。


どうして両親は、婚約を受けたのか。相手は吸血鬼だ。逆に殺されてしまうかもしれない。


両親は何を考えているのか。分からない。


俺は正直、吸血鬼より、普通の人間と結婚したい。


そう思った。


父親は、反対な口調が紛れた言い方だった。どんな風の吹き回しなんだ。


怒りが込み上げ、枕を床に叩きつけて、気分を紛らわしたのだった。