「お前たちは危険だ。吸血鬼の件は俺に任せろ」


「矛盾していないか?この前は二人ではないと解決が出来ないと言っていたじゃないか」


「…」


「俺達はこのまま調査を続ける。父さんは殺人事件の犯人を捕まえてからにすれば!?」


冷たい視線が父親を射す。


睨めつけたまま吉鷹は、父親から手をほどくと、背中を向けて遊園地から出ていった。


私は何も出来ないのか。私はもう一度、会釈をすると、吉鷹の後を追ったのだった。