「…」


今日は祝ってくれるのではなかったのか。私は泣きそうな気持ちを抑え、吉鷹が向かった現場に急いで追った。


走ること五分。人混みを宛に現場に行くと、そこは私達が午前中にいた、絶叫ジェットコースターだった。


「あれ!?」


目の前に心当たりのある人物に目に入った。その人物の横には、吉鷹が、事件の被害者と見られる人の回りを伺っていた。


「もしかして…」


探偵のコートを羽織り、セットの探偵帽子を被っている。


(吉鷹遊治さんだ!)