目の見えない吸血鬼との求婚

激しく首を振った。今は祝ってくれるなら楽しまなければいけない。


「えっとね、じゃあ絶叫ジェットコースターで」


「ってことは入り口から北側のコースだね」


ジーンズのポケットから遊園地の地図を取りだし、コースがある場所を確認する。


行こうと促すように、再び吉鷹の手から引かれていく。


「…」


やっぱりこの繋ぎかたは嫌だと思ってしまう。私は思いきって吉鷹の手から手を離した。


驚く吉鷹。


「やっぱりこの繋ぎかたは嫌だ!」


勢よく吉鷹の手を思いきり握りしめた。顔を赤くして、大好きな人を見る。