目の見えない吸血鬼との求婚

逆に聞くのも恥ずかしい。本人から言ってくれることを待とう。


「行こう」


吉鷹はそう言うと、私の手首を掴んで遊園地の中へ入っていった。

「…」


無言のまま歩き続ける。会話もない。


私は寂しいと感じた。このまま、無言のままで一日が過ぎてしまうのではないかと、さらに不安が募る。


「今日は柊さんの誕生日だよね?何処に行きたい?」


後ろを振り向いて私に聞く。突然の問いかけに、言い詰まってしまった。


「えっ!…あっっ、うん〜」


「何かあったの?」