目の見えない吸血鬼との求婚

「なんか、よう?」


「難しい顔をしていたから…」


そんな顔をしていたのか。問いかけると、そうだよと柊は頷く。


「別に何もないよ」冷たく言った。


最近は事件より、柊の事ばかり考えているように分かる。柊ではなく、今回の二つの事件を解決しなければならないのに。


『キーン、コーン、カーン、コーン…』


予鈴とともに思考が止まる。


「授業を始めるぞ〜」