気にしないでと、俺に向かって笑顔を向ける柊。


残りの半分をどうすればいいのかと迷う。


このまま返すか、変わりにおごるか。


ここは、おごったほうがいい。


「ちょーだい!!」


俺の手から野菜ジュースが消える。消えた方向に視線を送ると、柊は残りのジュースを飲んでいた。

(え…!?)


「それ、俺が飲んだけど」


ストローから口を離すと、満面の顔で言う。