友人が妊娠したそうだ。
今朝、もうかれこれ4年ほど連絡をとっていなかった友人から突然電話があったのだ。
「あ、美樹?うん、あたし。実はね…――。」
朝の六時から、だ。
私は不愉快であった。
いや、おめでとう、よかったねぇ!と声を掛けるのが一番良いのであろう。
それは理解っていたのだ、頭では。
しかし心はどうだろう。
今日は日曜で、私にとって唯一朝ゆっくり出来る日だったのだ。
それが、朝の六時にこの話題だ。別段この時間で無くてもよかろう。
心が狭いと言われようが、なんと言われようが、私は言わせていただく。

「(朝)早過ぎるだろう。」
勘違いした彼女は言う。

「そうかな?(年齢的には)ちょうどいいと思うの!」

一度交差してしまった会話を元に戻すのはなかなか難しい。
結局この他愛もない、私にとって迷惑行為でしかない会話は平行線を辿った。