二人を見るのが辛くて、つい下を向いて歩いてしまう。 そんな時、ちょっとだけ、山川くんの手が、あたしの手に触れた。 ……ドキッ―。 って、子供じゃないんだからさ! そんな事くらいで、緊張してどうすんのよ。 たまたま、当たっただけだって。 そう自分に言い聞かせてる時だった。 ゆっくりと、そしてさりげなく、山川くんがあたしの手を繋いできた。