カタカタ…。 ヤバイ。 パソコンを打つのも集中出来ない…。 だって、佑真が向かいに座ってるのよ? チラチラと目だけ向けると、真剣な顔でパソコンと向かい合ってる。 隣の山川くんは、張り切って原稿を作ってるし…。 あたしだけじゃん。 こんなに集中出来てないのは。 ダメ、ダメ! 仕事、仕事! 自分に気合いを入れようと、頬を叩こうとした時だった。 「あっ!」 紙コップに手が当たって、思い切りコーヒーをこぼしてしまった。