―――半年後…。 佑真は、本社へと帰った。 予定より遅れたのは、山川くんが先に異動になったから。 そして、あたしも、佑真と同じ時期に異動になった。 「西田とは同じ部署だな」 そう言って笑う山川くんに、あたしは自然な笑顔が返せる。 「山川、オレはやっぱ心配だから、あんまり陽菜に近づくなよ?」 そう言う佑真に、 「さあな?どうしようかなぁ」 なんて、山川くんはとぼけてみたり…。 失った人はいるけど、やっと笑える毎日が過ごせる。