「大袈裟だな。オレだって、お前たちがいなければ、ここまで出来なかったんだって」


そう言って笑う山川くんに、あたしの胸はキュンとなる。


あたしね、思うんだ。


もし、佑真に出会ってなければ、一番好きになっていたのは、山川くんだと思う。


「お礼なら、後で矢吹からたっぷり貰うよ」


「そうだな。何でも言う事を聞く」


悪戯ぽく笑うと、二人は出て行った。


ありがとう。


山川くん。


オフィスの窓から、夜空を見上げると、珍しく星が見えた。


それも3つの星が。


「まるで、あたしたちみたい」


思わず、小さく笑ったあたしに待っていたのは…、