――ピーッ! RRRR……! FAXの音に、電話の着信音。 相変わらず騒々しい職場に、いつもの光景が飛び込んできた。 「何これ?」 あたしと佑真のデスクに、山積みになった書類。 それを見ながら、呆然と立ち尽くした。 「おい、矢吹も西田も、ボーッとしてないで、早く仕事しろよ」 山川くんはデスクに座ったまま、あたしたちを急かす。 「いや、ちょっと待て。山川、これどうしたんだよ?」 「お前たちのやりかけの仕事だろ?早くやれって!それでなくても遅れてるんだからさ」