あくまでも冷静に、でも気迫たっぷりな感じで、山川くんは支社長の方に体を乗り出した。 「いや、さすがにウワサが広まり過ぎてな…。社内の空気もあるだろ?」 困った様な顔で、支社長は足を組んでイスにもたれかかる。 「でも、後少しで完成なんです。二人がいなければ、絶対に成功しません」 「山川、代わりのチームは早急に作る。だから、お前はそっちで続けろ」 「嫌です」 きっぱり言ってのける山川くんに、支社長の顔色は変わっていった。