「西田、手が止まってる」 「あっ、ごめん」 山川くんは前を向いたまま、あたしをたしなめる様に言った。 いろいろ考えていたら、パソコンを打つ手がいつの間にか止まってる。 「西田が完成させないと、その原稿あげられないから」 「う、うん…。急ぐね」 パソコンを打ちながら、こんな時にも、あたしは嬉しくなる。 こうやって、山川くんに話しかけられた事が…。 だけど、どこまでも、自分勝手なあたしに、とうとう天罰が下った。