そんなあたしを、優しく抱きしめながら、佑真は言った。 「そりゃそうだよな。お前、絶対にプロポーズされるよ」 「何で分かるの?」 ああ…、この温もりが、ここまで安らぎをくれるなんて。 ずっと、ずっと、こうしてたいのに。 「実はさ、今、内々定で、次の人事の異動が出てるんだよ」 「異動?」 もう。 こんな時に、会社の話しをしないでよ。 まだまだ、夢心地でいたいのに…。