あたしと彼の恋愛事情



力強くそう言われて、あたしの心の中の何かが切れた。


「陽菜?何で泣くなんだよ?」


ポロポロとこぼれる涙が、佑真の手の甲に落ちる。


「だって、ずっとずっと、会いたかったんだもん。佑真に会いたかった。もう二度と、あの日には戻れないって思ってたのに…」


それなのに…。


「オレも一緒だよ。オレは、高校一年生の陽菜に出会ったあの日から、ずっとお前だけが好きだ」


「佑真、あたしも…。ずっとずっと、今でも好き…」


誰かに恋することが罪なら、ううん、佑真に恋することが罪なら…、


あたしは何度でもこの罪を背負う。


誰にも分かってもらえなくても、どんな非難を浴びても、やっぱり取り戻したかった。


この恋を…。