今日二度目のあたしたちの叫び声が、ホテルの玄関前で響く。 「おい、何度も叫んで失礼なヤツらだな?それより、矢吹たちも結婚したんだろ?」 「えっ!?」 ちょっと、あたしたち…、 さっきから“えっ!?”しか言ってないんだけど。 「な、何でだよ?」 動揺する佑真に、田島くんはあたしの指を指した。 「だって、西田の左手薬指、指輪をはめてるじゃん」