2人ぐらし~居候から始まった恋~

何て言えばいいですか?

散歩してました?
いや、こんな時間に散歩…?

家出しました?
ストレート過ぎるかな?!

お昼寝…
よけいありえない。

「えと…」

わぁあぁあ…ピンチ…

「…何か飲み物持ってくるね
あと…風邪引くと困るから、あの、服…」

服?

あれ?!
私ジャージ来てたはずなのにトレーナー来てる?

慌ててキョロキョロしていると彼が戻ってきた

「ごめん! 勝手に着替えさせて。」

「いえ、大丈夫です」

「はい、ココアでいいかな?」
彼は私の前に暖かそうなココアを出した

「ありがとうございます!」


「…あのさ、名前何て言うの?」

「サキ…水野サキです」

「え、水野?」

…? 知り合いだっけ?
「はい」

「俺も水野なんだ 水野ユウ」

「わ、偶然ですね!」

「そうだね、あと俺、二十歳だけど
サキちゃんは?」

サキちゃん…
呼ばれ慣れない呼び方に少しドキッとする

二十歳かぁ…
やっぱ年上だったんだ

「私は十六歳です」

「まだ高1なの?見えないな
もう少し上かと思った」

「そうですか?」
なんか嬉しいな…

「どこの高校?」

「葵高です。知ってますか?」

「知ってる、俺も葵高だよ」

わ…
苗字といい高校といい、ホント偶然だなぁ…