俺様男子

「ほら、早く座れっつの!」

「「はい…」」



 先生に再びお叱りを受けて、教室が騒がしく笑う。



「塁君、おはよ♪」

「おはよー。昨日、急に帰っちゃうからびっくりしちゃった」

「ごめんね。気にしないで」

「うん。今日も優と一緒にきたみたいだし…良かった」




 塁君とは電車を途中で降りなきゃいけないから面倒なところだ。





 それに比べて優は徒歩3分で着く。




 ただそれだけのこと。





 塁君と一緒に登校なんて夢でも面倒くさそう。




 なぜかそう思った。




 好きな人のためなら面倒を越えられるのかな(笑)