俺様男子

 ―――――キ-ンコーンカーン……




「やっべ!! 莉子、走れ!!」

「う、うん!!」



 優に腕を引っ張られて教室にダッシュ。




 先生、まだ来ていませんよーに!!





 ――――ガラガラッ




「セーh……じゃねぇ…」

「はい、二人とも遅刻―。仲良く手なんか繋いじゃってまだ寝起きか」

「俺は起きてましたけど! あと、手なんか繋いでねぇっすよ」

「はいはい。早く座れ」




 腕つかんでただけだし?




 ブツブツいいながら席に向かう。



 少しだけいらついて歩くスピードを速めた。



「あぐッ!!」

「は?」



 後ろを振り返ると俺に腕を掴まれながら床に倒れてる莉子。



 腕が攣りそうだ。





 手、離すの忘れたみたいだな…。




「わり。つかなんだ、さっきの色気のねぇ声」

「うっさいわ!誰のせいよ」