「一口食べる?」


 私が買ったレモン味のアイスを差し出す。


「え」



 優と塁君が驚いた顔でこっちを見た。





「ん?」

「わー!! 優にはいいよ。俺があげるから!! 優、食べろ」



 塁君は焦りながら、自分で買ったイチゴ味のアイスを優の口に突っこんだ。




「ん゛―――!!!」


 涙目になった優は近くにあった販売機にかけよってブラックコーヒーを一気に飲んだ。



「何すんだよ、塁!!」

「あははッ!!! 優、泣きそう~」

「あんなもん良く食えるな…」



 まだ口の中が気になるのか、今度は水を買って飲んでる。




 
「おいしいよ」

「うん、レモン味もおいしいよ」

「「ね~?」」



 塁君と意気投合。




 こんな帰り道も楽しかった。