俺様男子

　いじめ?



　きかない?



　明けようとしていた扉から手を離す。




「あなた達に決められることじゃないでしょう?　優と塁君が私を嫌ってるのなら話は別だけど…本人たちには確認したの?」



　冷静な声が聞こえた。





　嫌ってるわけない。





　当り前だろう?




　それはちゃんと莉子にもわかってるはずだ。





「したわ!!」



　…してねぇよ（笑）




「堂々としてますね…」

「嘘じゃないもの!」

「悪いですけど、優と塁君は自分から裏切るようなまねは絶対しないですよ?　私も二人は大好きだし、それはちゃんと伝わってると思う」


「自己満足なんじゃないかしら?」




　さっきから複数の声が聞こえる。




　何さまだよ。





　俺は莉子を裏切らない。