「…俺、ずっとあそこにいたんだけど?」
俺はタンクの上を指さして草野をまた見る。
草野は息を呑み込むと次の言いわけを探し始める。
「優…には…うちらが攻めてるように見えた…?」
「あぁ」
「違うんだよ…? 鈴木さんはうちらを騙してっ…」
「苦しい言い訳だな」
軽く草野を突き放すと他の女を睨む。
すると、ビビったのか勢いよく屋上から飛び出て行った。
残っているのは俺も合わせて3人。
「…パパに言えば、鈴木さんくらいどうってことないのよ?」
「……」
「人、1人消えたところで何も世の中は変わらないの。それが鈴木さんなら尚更ね」
莉子が消える…?
「草野、言ってる意味わかってんの? 頭おかしいんじゃねぇの?」
「どうして? 鈴木さんみたいないい子ぶってる子、大嫌いなの!!」
「…草野が気に入らなかったら世の中にいらない人間なわけ?」
後ろの莉子は意識があるのか分からないが、俺に体重をかけている。

