誰かわかってくれる奴はいないだろうか。
好きな奴が目の前で困っているのに、助けれないなんて。
「だから邪魔だって」
「誰に言ってんの? 知ってる? ここのフェンス少しゆるくなってるから気をつけろって先生が言ってたの」
おいおい…マジかよ。
少しずつ莉子を追い詰めて行く草野は見ていられない。
…俺が草野の元に戻ればいいのだろうか。
だけどな、それは…出来ない。
「あっれ~? ビビってる?」
「…これ…本当に落ちたら犯罪だよ? 草野さんたち、犯罪者になるんだよ?」
莉子は一歩一歩静かに下がって行く。
もうすぐフェンスにたどり着いてしまう。
この下は水泳部が使うプールだ。
水だからって4階の屋上からは危険だ。
死ぬ……。

