俺様男子


 本当に申し訳ないと思ってる。




 …前の関係に戻りたいなんて図々しい事は言わないから。






 塁には言われたけど、どうしても莉子の事を思うと…俺は勝手過ぎる。






「…優はさ、まだ私のこと好きでいてくれてる?」






 …答えれなかった。






 莉子のほうを黙って見ることしかできなかった。





「…答えてくれないの? 私がまだ優を好きだって言っても…?」




 今にも泣きそうな顔で莉子は言う。




 ちょうど電車が停車したから俺は鞄を持って電車を降りる。