「大丈夫…? 唸ってたよ…?」
「大丈………え?」
夏弥君に目線を合わせようとしたとき、後ろに見たくないものが見えた。
優と草野さん。
優は相変わらず無表情だけど、幸せそうな草野さん。
2人でこっちなんか一切見ようとせずに、話してる。
「…あぁ…あの二人は気にしないでいいよ」
「…ん」
「って言っても気になると思うけど…」
チラッと夏弥君も2人を見ると、優が急に立ちあがってドアに向かった。
「優ぅ~? どこ行くの?」
「すぐ戻ってくるから」
「わかったぁ~」
そう言って手を振る草野さんは優が出て言ってすぐに顔が変わった。
あんなに幸せそうな顔をしていたのに、急に真顔。