「…無理っぽい顔だね」

「…まだ…無理かな」

「時間が解決してくれそうだね」




 スクランブルエッグとサラダをテーブルに置きながら言った夏弥君。




 時間だけで消えて行く気持ちかぁ……。







 そんな軽いものだったかな。





 だけど…諦めるしかないんだよ?




 ずっと優を思い続けても報われない。





 分かってるのに、分かってるのに……優が消えない。




「そんなにすぐには無理だよ」

「うん…」



 夏弥君と食べた朝ご飯はとても落ち着く時間だった。





「…だるくない?」

「うん、平気だよ」

「無理して食べなくてもいいからね。自分のペースでいいよ」

「ありがと」




 十分私なんかより身長の高い夏弥君は食べ終わったのか、私の後ろに立って髪をいじってる。