「俺は春休みだから、2人で色々しよっか♪」
私の言葉を聞かなかったことにしたのか笑顔で私を見る夏弥君。
「う、うん…」
夏弥君と一緒にリビングに降りて行くともう誰もいなかった。
「朝飯適当に作ろうか?」
「うん、手伝うね」
「ありがと」
夏弥君は手際よくサラダを作る。
その横で私はスクランブルエッグを2人分作った。
「なんか新婚みたいだね」
「だね~」
夏弥君の言葉に笑顔で返した。
「好きをやめるには他に好きな人を作るしかないと思うけどね♪」
さっき私が言ったことを急に引っ張ってきた夏弥君。
「優…以外の人を好きになる……?」
「そう、出来そう?」
「…わかんない」
今さら優以外の人なんて考えれなかった。
こんなに心の奥底まで染みわたっている優を消せない。

