俺様男子

 いったん、持っていた氷をソファに置いた。




 と同時に俺の目に入ったのは莉子のケータイ。




 ソファに乱暴に置かれている。





 画面はまだ明るい。




「…え、ちょ…何これ」

「あ、なんでもないって…ッ」



 俺からケータイを奪い取ると急いで涙を拭いた莉子。





「…そっか……」



 こういうのは深く入り込んでいいものなのか、分からなかった。






 ごめん莉子。




 悩んでたこと、気付いてやれなくて。